01LAYER 1
個人がチャットで使う
社員それぞれが自分のアカウントでチャットAIに質問し、下書きをつくります。すぐに始められて役に立ちますが、良いやり方も判断の理由も個人の手元に残り、会社には貯まっていきません。機密の入力や個人アカウントの使い方にも注意が要ります。
QuanAI組織化工学
SOLUTION 02 — AI ORGANIZATION ENGINEERING
AIは、ひとつの問いに100の答えを返してくれます。会社を前へ進めるのは、そのなかからどれを選び、なぜ選んだのかという判断のほうです。AI組織化工学は、その判断の基準と仕事の型と会社の記憶を整え、AIが会社の考え方で働く組織をつくる、Quanの方法です。
Three depths of AI
同じ「AIを入れた」という言葉でも、会社の中で起きていることには三つの深さがあります。質問に答えてもらう使い方と、社内のデータをつないで定型の作業を任せる使い方は、どちらも役に立ちますし、Quanも毎日使っています。私たちが仕事にしているのは、その先にある三つめの深さのほうです。
64.9%
生成AIの使い方を、社員一人ひとりの判断に任せている中小企業。
出典:商工中金「中小企業の生成AI利用」2026年1月調査(有効回答3,892社)
16.3%
会社として生成AIを導入している中小企業。
出典:同上
1.6%
会社として導入したAIを、成果につながる形で使いこなせている会社。三つめの深さまで届いている会社は、まだごくわずかです。
出典:Quan調べ(調査の概要は公開前に記載)
Ingredients and the chef
いま主流になっている「会社OS」型のAIは、社内のデータをできるだけたくさん集めてAIに渡すつくり方をします。冷蔵庫の中身を全部ミキサーにかけて、こせば飲めるジュースにはなるように、会社らしく整った80点の答えは返ってきます。ただ、冷蔵庫には食材ではないものや、傷みかけたものも入っています。
いま主流の深いAI
会議の会話は思っているよりもゆるく、議題が崩れたやりとりや、感情に流れたやりとりもそのまま記録に入ります。それをAIが拾うと、整ってはいても、会社を変える力のない答えになりがちです。現場の困りごとは片づいても、改革にはつながりにくいのはそのためです。
Quan
Quanは、記録をそのまま入れずに、人の手で読み解き、整え、意味の札をつけてから会社の記憶に加えます。会議の外で交わされた本音や、大事な判断の理由も、ここで拾い上げます。いまはQuanのスタッフが行っているこの工程を、いずれAIが担えるようにすることも、Quanの研究のテーマです。
記憶は、データベースに詰め込むほど良くなるものではありません。何をつくりたいのかが先にあり、そのために必要な情報を、必要な形で選び抜いて入れていくことで、使える成果物へと結晶していきます。会議の質が高い会社ほど、記憶の質も高くなるので、Quanは会議の質を上げるところから一緒に取り組みます。
What we aim for
AIに必要なのは、データだけではありません。仕事のあり方と、仕事の仕組みのデザインです。Quanは、会社の記憶(RAG)に「ハーネス」を組み合わせて、AIの力を会社の向かいたい方向へ導きます。ハーネスとは、馬の力を目的地へ向けるための手綱や馬具のように、仕事の型や会社の文化、人との関わり方をAIに持たせる枠組みのことです。
御社と一緒につくる
会社がありたい姿と大事にしている判断を言葉にし、AIの軸にします。コーチングのように、会社全体を引き上げる枠組みです。
御社と一緒につくる
現場の業務の流れにAIを組み込み、つまずきやすい箇所を支えます。現場に入るエンジニアが、使われるようになるまで付き添います。
Quanから提供する
論理的に考える力、前提を疑う力、日本語で正確に伝える力、話の核を抜き出す力を、AIと人の両方に持たせます。
Quanから提供する
自分と相手の考えが重なる場所を見つけ、内側で膨らませたアイデアを言葉にしていく、つくる仕事のための枠組みです。
Quanから提供する
場の進め方、対話、相手から考えを引き出す力を、会議や面談でAIと人が一緒に使えるようにします。
AIは文章を短くするのは得意ですが、何を外してはいけないのかは、その会社の考え方を知らなければ分かりません。Quanは、会社ごとに「外してはいけない核」を言葉にしておき、要約や企画のたびにAIがそれを守れるように設計します。
先回りしてくれるAI
「メールを用意しておいてくれたんだね、ありがとう。」
仕事が楽になります。
気づかせてくれるAI
「自分でも考えていたけれど、こっちのほうが部長の言っていたことに近いな。」
仕事をする人が育ちます。
どちらも助けてくれるAIですが、助け方が違います。Quanが目指すのは、背中を見せて気づかせてくれる先輩のようなAIで、使う人の判断や表現が少しずつ会社らしく、ありたい姿に近いものになっていくことです。良い道具を使い続けた人が、その道具らしい使い手に育っていくのと同じように、仕事の型と表現そのものを整えておくことで、会社全体が引き上がっていきます。
組織は、上からしか変わらないと私たちは考えています。上位2割の人たちの判断と知恵がAIに乗ることで、その力は何倍にも広がり、真ん中の6割の人たちは、理想の上司にコーチされているように仕事の水準を上げていきます。放っておくと崩れてしまう議題も、責めるのではなく、気持ちよく正していけるようになります。
AXとは、社内の勝ち筋を、全員が手に入れることです。
現場の不足やボトルネックをAIで埋めることは、もちろん引き受けます。そのうえでQuanが考えるのは、その人やチームが生き生きと活躍するには、AIをどう組み合わせればよいかです。欠点を欠点として直すのではなく、AIとの創発、人との協働、強みを伸ばすこと、ベテランの技を全員で共有すること、AIから学ぶことを組み合わせていきます。思想とゴールが違えば、同じワークフローを設計しても、できあがるAIの仕組みも、AIが返す答えも違ったものになります。
安く、速く
費用を抑えて始められ、Quanもお引き受けできます。ただ、同じことは多くの会社でもできるため、差はつきにくくなります。
手間をかけて、育てる
アイデアの種から発想を広げ、企画書にし、フィードバックを重ねて育てます。手間も計算の費用もかかりますが、御社にしかない独自性と優位性が残り、使うほどAIも育っていきます。
ここに書いた内容の一部は、Quanが将来に向けて重点的に研究している分野です。
Perspective
01Wisdom
AIは膨大な知識を、迷いなく差し出してくれます。けれど、そのうちどれを採ってどれを捨てるかを決めるのは、会社が大事にしてきた価値観と、これまでの判断の積み重ねです。私たちは、AIと一日じゅう話して使える案が1つか2つ見つかれば上出来だと考えていて、全部にうなずかない基準を持っていることが、AIを使いこなす人と、AIに飲まれてしまう人の分かれ目だと思っています。
02What to make
以前は一つのプロダクトを形にするのに2年と数千万円の準備が必要でしたが、いまは週末の試作から始められます。誰もが作れるようになった分、差がつくのは、何をつくって何をつくらないかを決める思想の側に移りました。Quanは、思想が乗ったプロダクトを世の中に出すことを仕事の中心に置き、その「変換」の技術をAIとともに磨き続けています。
03Emergence
世界のAIの多くは、人の作業を代わりに引き受ける方向へ進んでいて、その流れは止まりませんし、Quanも効率化を否定しません。ただ、空いた時間で人が受け取るだけの側に回ってしまうなら、会社も社会も豊かにはならないと考えています。私たちがつくりたいのは、人と壁打ちしながら、人の考える力とAIの力を同時に引き上げていくAIで、これを創発型AIと呼んでいます。
04No dependence
欲しい答えをすぐに返してくれるAIは心地よく、使うほど手放せなくなります。その一方で、自分の考えを肯定してくれる答えばかり集めていると、判断は少しずつ偏っていきます。Quanは、相手が本当は何を満たしたいのかを問い返し、目の前の心地よさよりも、10年後のその人や会社が良くなる方向へ導くAIを設計します。
05Draw many lines
いけそうな案が見えても、私たちはすぐに一本には決めません。AIと一緒に、うまくいく道筋とうまくいかない道筋を何本も描き、そのなかで一番良い結末に近い線を仮に選んで動き出し、「これじゃないかもしれない」という感覚も持ち続けます。決める力と決めきらない力の両方を持つことが、変化の速い時代の経営には欠かせないと考えていて、その証明もQuanという会社でやろうとしています。
Human and AI
AIはいま、人が何時間もかける作業を自分で進められるところまで来ています。それでも、何をつくり、どこで終わりとするかを決めるのは人の仕事のまま残ります。
Quanは、人が問いを立て、AIが道筋を広げ、人が選び、AIが形にし、人が確かめて会社の記憶に残すという循環を、仕事ごとに組み立てます。回るたびに記憶が厚くなるので、AIは少しずつその会社らしい答えを返すようになります。
7割
何をつくるかを決める判断のうち、人が担っていた割合です。どうつくるかの判断は、約8割をAIが担っていました。
2倍超
その仕事をよく知る人が指示したときに、AIが1回の指示で進める作業の量です。AIを使いこなす力は、プログラミングの腕より、その仕事への理解から生まれます。
出典:Anthropic「エージェント型コーディングと専門知識がもたらし続けるリターン」(日本語訳)2026年6月16日公開。2025年10月〜2026年4月の約40万セッションの分析
For companies
社員がそれぞれAIを使っている会社は、もう珍しくありません。けれど、使い方が個人の手元に留まっているかぎり、誰かが見つけた良いやり方も、AIと一緒に下した判断の理由も、会社には残りません。水面の上に見えているのは個人の使い方で、会社のAIになるための部分は、その下にあります。
LAYER 1
人が成果物をつくり、採るかどうかを自分で決めます。氷山の水面の上にあたる使い方です。
気をつけること:一人の利用でも、機密の入力や個人アカウントの利用は問題になり得ます。
LAYER 2
許可した作業の単位を、AIに任せます。
気をつけること:PC操作や接続の資格情報によって、影響の範囲が広がります。
LAYER 3
共通の情報と手順で、複数の人が仕事を進めます。
気をつけること:権限の差、正本、更新、引き継ぎを保ち続ける必要があります。
LAYER 4
部門をまたいで、目的・責任・判断をそろえます。
気をつけること:経営・IT・業務の責任者の合意が要ります。
上のレイヤーに進むほど優れているという意味ではなく、全社への統合がすべての会社に必要なわけでもありません。人の役割と受け渡しを見直せば、AIの自律度を上げなくても大きな変化は起こせます。どのレイヤーからでも始められます。
How AI works in a company
同じ「AIを使っている」という言葉でも、仕事の組み方は会社によってまったく違います。個人のチャットから、作業の委任、仕事の流れ全体へ。会社の記憶も、資料を検索するだけのRAGから、判断の基準まで層に分けて持つ形へと深くなっていきます。
01LAYER 1
社員それぞれが自分のアカウントでチャットAIに質問し、下書きをつくります。すぐに始められて役に立ちますが、良いやり方も判断の理由も個人の手元に残り、会社には貯まっていきません。機密の入力や個人アカウントの使い方にも注意が要ります。
02LAYER 2
メールの受信や決まった時刻をきっかけに、AIエージェントが許可された作業だけを進め、送る・決めるの手前で人が確かめます。触れてよい範囲、人が通す箇所、記録、すぐ止める手段という「実行ハーネス」で、任せる仕事を囲みます。
03LAYER 3–4
議題、会議の準備、議事録、日報を、AIが読める入力の型(組織ハーネス)にそろえて会社の記憶に集めます。役職ごとのAIが同じ基準で動き、人の承認と効果を測った結果が、判断の理由とともに記憶へ戻っていきます。
04MEMORY
資料を断片に分けて検索できるようにし、質問に近い断片をAIに渡して答えさせるしくみです。手早く始められる一方で、古い版が残る、見てはいけない断片が混ざる、判断の理由を問う質問に弱い、という限界があります。
05MEMORY
Quanは記憶を、判断の基準、規程と手順、会議と判断の記録、業務データの層に分けて持ちます。問いを見分けて権限で絞り、正本を優先して照合し、答えには出典・版・確認状態を付けます。人が確かめて意味の札をつけた記録だけが記憶に戻るので、AIのモデルを替えても記憶はそのまま使えます。
Approach
会議を記録し、決まったこと、未決事項、担当と期限、そして判断の理由までを、翌朝には読める形に整えます。AIが会社の文脈を理解するための材料は、まずここから生まれます。
会社が何を良しとし、何を捨てるのかを、社長と現場への取材から言葉にします。そのうえで、資料の版と閲覧権限と出典を管理したRAGにつなぎ、AIが会社の基準で答えられる状態にします。
部長、課長、現場のエースといった役職と、AIへの慣れ具合ごとに、そのまま使える業務の雛形があらかじめそろっている体制を目指しています。新しく雛形をつくる手間をかけずに、御社の業務と言葉に合わせて調整したものから使い始められる状態です。
大企業でも、言語系の生成AIを入れた会社の半数ほどは、その効果を測っていません。時間と質と判断のどれを見るのかを最初に決め、数えにくい変化も記録に残します。
参考:JUAS「企業IT動向調査2026」(回答507社のうち51.9%が効果測定を未実施)
データを社外のAIサービスに送るか、社内のネットワークで閉じるかは、AIをどこまで組み込むか(レイヤー)とは関係がありません。個人の使い方でも外に出せない数字を扱うなら社内で閉じ、全社に組み込む仕組みでも公開情報が中心ならクラウドで足ります。どのレイヤーでも、扱う中でいちばん重い情報に合わせて、三つの置き場所から選びます。
契約の範囲内で外部のAIサービスを使います。立ち上げが早く、公開情報や社外秘でない業務に向いています。
専用の環境を用意し、データを送る先と保存期間を限定します。顧客情報を扱う問い合わせ対応や、社内規程の検索に向いています。
社内ネットワークの中に置いた機械でモデルとRAGを動かし、必要ならネットワークから切り離します。未公開の数字や、医療・法務の情報に向いています。
Quanは三つの置き場所のどれでも組むことができます。一つの会社の中で部門ごとに置き場所を分けることもでき、定常の作業は軽くて安いモデルに任せ、判断が要る部分だけを上位のモデルと人に回します。
How we work
Quanが提供するのは、AIそのものではありません。AIと組織をどう組み合わせ、会社をどういう姿へ持っていくのかという設計と、マニュアルではない、AIとの関わり方です。AIの道具を売る会社と組織づくりを支援する会社のあいだをつなぐ四つの仕事を、一つのチームで引き受け、最後に現場で使われ続ける形まで落とします。
Organization組織の設計
組織図と役割を見直し、どの仕事を人が持ち、どの仕事をAIに渡すかを、部署と役職ごとに決めます。AIに任せる範囲を、ツールの都合ではなく組織の設計から決めるための工程です。
Meetings会議の進め方
決まったこと、未決事項、担当と期限が必ず残る会議の進め方を入れます。会議の記録がそのままAIの材料になり、判断の理由が会社に蓄積されていきます。
Memory会社の記憶(RAG)
会議、規程、提案書、顧客対応の記録を、出典と版と閲覧権限つきで引ける状態にします。扱う情報の重さに合わせて、クラウド、閉域、社内のローカル環境から置き場所を選びます。
On site現場に入るエンジニア
FDE(顧客の現場に入り込んで作るエンジニア)が、雛形を御社の業務と言葉に合わせて直しながら、使われるようになるまで付き添います。作って納めて終わりにしないための役割です。
Proof in use
QuanEngineは、Quanが自分たちの会議と会話を会社の記憶にするために作り、毎日使っている仕組みです。外に売るために作ったものではないからこそ、私たちが自分で使い込んでいることの証拠として、いま回っていることと、これから目指していることを並べて書きます。
CONTACT
どのサービスが合うか分からない段階でも、そのままご相談ください。最初の60分で、御社のAIがいまどのレイヤーにあるかと、AIに渡せる仕事と、残しておくべき判断を一緒に洗い出し、何本かの線を引いてお見せします。
メールでのご相談:contact@quan-ai.co.jp